虫や植物が、環境の変化にそぐわず死んでゆくものは自然死だと、人間にもそういうところがあると、最近別の本を読んでいて思った。何をいくら知ろうとも本人が抱く感情はその人でないと分からないので、生者だろうと死者だろうと他人へ浅はかなことは決して言えないのは前提としてもちろん、それを踏まえて、自然死のような自殺を迎えてしまう人がきっといると思う。美しい文体とノスタルジーな空気が心地の良い日記。彼女の受けた苦しみの記録にシンパシーを感じて安堵する人は少なからずいるのだろう。どう終えようが、生きて死ぬという一つのサイクルをキチンと果たしたのなら、もうその先は穏やかでなくてはいけない。穏やかであってほしい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月3日
- 読了日 : 2020年9月3日
- 本棚登録日 : 2020年9月3日
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