潮風メニュー (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2022年9月21日発売)
3.71
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本棚登録 : 196
感想 : 8
5

明るく生き抜く力を与えてくれる。
それが喜多嶋隆さんの小説です。

それは、そこに描かれている登場人物が
皆それぞれ一本芯の通った生き方を
しているから。
もちろん、胃が痛くなるくらい悩み
死にたくなるくらい追い込まれ
涙も枯れはてていても、
自力で、仲間たちの助けで
それは1本芯の通った生き方に変わっていく。

たかが、小説の一物語なのかもしれないが、
これはごくごく身近に存在する、
さまざまな問題解決ストーリーでもある。

読者がどこまで深読みできるかわからない。
私があらぬヒントを与えてもいけないが、
ふたつだけ記載するとすれば、
どんなにピンチでも、仲間は必ず助けてくれる。
逆に助けるのが仲間ともいえる。
逆に言えば、人づくり、
仲間づくりが大事であるという事。
もう一つは、仲間づくりのためには、
まっすぐで、正直で、芯を持っているという事。
小説の中では神様は見ている
的な話が出てきますけど。

総じていえば私のコンセプトでもある。
「与えるものは与えられる」
「5give 1take」
その精神が流れている小説だろう。

ストーリーを伝えることは簡単であるが
あえて、ストーリーは伝えない。
それは読者に感じてほしいからです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年9月26日
読了日 : 2022年9月26日
本棚登録日 : 2022年9月26日

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