経済は感情で動く : はじめての行動経済学

  • 紀伊國屋書店 (2008年4月20日発売)
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ホモ・エコノミクス(超合理的、超自制的、超利己的な人間のモデル)と比べると人間はなんと非合理なことか。
行動経済学や神経経済学などがどんどん発展していくと、それらを狡猾に使われて知らず知らずのうちに騙されるだろう。もうすでに、かもしれない。いずれはAIの相棒に合理的な判断をしてもらうような時代が来るかもね。

覚書
・アンカリング効果
・ヒューリスティック(直観を用いた選択)のバイアスは予測可能:代表性(典型性)、利用可能性、連言錯誤、小数の法則、平均値への回帰、後知恵、認知の錯覚などによる
・フレーミング効果
・損失回避、保有効果、省略の誤り、後悔回避
・プロスペクト理論(カーネマン、トヴェルスキー):得たものより失ったものの方がショックが大きい。
・参照点は変化する。利得も損失も金額が大きくなると感覚が麻痺する。
・心の家計簿(メンタル・アカウンティング):出費に伴う心理的痛みは異なる。あぶく銭とゴローさんの泥つきお札ってことかな?
・感情バイアス、確率はパーセンテージで示すより、頻度で示すほうが感情に響く。現実問題として想像できるかどうか。
・ピーク・エンドの法則:終わり良ければすべて良し。
ゲーム理論:囚人ゲーム、全体の利益を優先するパレート最適と個人にとって合理的な判断となるナッシュ均衡の矛盾、独裁者のゲーム、最後通牒ゲーム
・相手が不快な思いをするとき、島前部は活発に反応するが、前頭前野背外側皮質と前頭回は休んでいる。つまり苦痛に耐えるだけである。
・ヒルとサリーのテスト:四歳にならない子や自閉症の人は他人の立場に自分を置いて考えることが難しい。
・線条体:感情を見張る役割。
・社会的な約束を破った人を罰する事に快感を覚える。結果的に利他的行動を促す本能か?
・相互の信頼:オキシトシン
・島(快不快を司る)はミラー・メカニズムの一種の独立した中核
・視線のカスケード:悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ。
・ソマティック・マーカー仮説

なんでこれを読ませたんだ。またもや偶然の妙を体験した。サリーとアン?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月14日
読了日 : 2018年2月4日
本棚登録日 : 2021年6月14日

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