シェイクスピアのたくらみ (岩波新書 新赤版 1116)

著者 :
  • 岩波書店 (2008年2月20日発売)
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感想 : 15
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おもしろい、と言うかありがたい一冊!
イギリス文学における最高峰、シェイクスピアの戯曲を解説した書。
英語を勉強していながら日本語でも英語でも読めずにいたが、
この一冊で主だった悲劇、喜劇のあらすじやシェイクスピアの狙いが分かる。

興味深いところは、観客が登場人物に共感するのを許さないシェイクスピアの巧妙な仕掛け。
最近の流行りは「わかる」「共感できる」だが、彼はあくまで共感させない。
主人公が知らないことを観客は知っていて、主人公が勘違いをしたり、罠に嵌まったりするのを分かっていながら見届けるしかない。
そういうメタ視点を要求する戯曲を400年も前に書いて、今も上演され続けて、シェイクスピアの凄さを垣間見たので、改めて作品を読んでみたいと思った。

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感想投稿日 : 2023年6月3日
本棚登録日 : 2023年6月3日

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