1.最近のコンサル信仰に対して疑問を持っていたので、「コンサルとは何か」を定義するために読みました。
2.コンサルも所詮はビジネスの一環であり、流行りのフレームワークやMBAで学んだ理論を押し付けているに過ぎません。それによって会社を潰していることを感じた著者の失敗談を述べているのが本書です。コンサルが浸透し、世の中のブームとなっていますが、コンサルも仕事であるため、サービスを売ることになります。その手段としてフレームワークや生産管理といったアイデアを提案してきます。しかし、これらは机上の空論にすぎず、人に焦点を当てずに机上の空論をそのまま指標としただけになっています。そのため、利益を上げることだけが優先され、企業の根幹である人を潰してしまいます。その結果、会社をつぶしてしまう仕組みが成り立つわけです。そのようにならないためにも、どんなコンサルを見極めるべきなのかを本書では教えてくれます。
3.コンサルを雇うことが悪ということではなく、雇うコンサルを見極めるべきだと述べています。また、雇う側もめんどくさいからコンサルを雇うという発想から抜け出さなくてはなりません。専門外であっても、これから新規事業に向き合うときでも、まずは自分で考える必要があります。
私にとってコンサルとは「依頼主に気付きを与える存在」だと考えます。そのためには「信頼される人」となる必要があります。どんなに優秀な人間であっても、どんなに正確なデータを出しても、信頼されていなければ依頼主の心に響きません。また、「相手を変えようとする視点」で物事を話してもいけません。人が変わる瞬間、成長しようと思うきっかけは、誰かの言葉であっても、継続するためには「自分で決めた」と認識させることが大切です。人間は、自分で決めたことは継続する習慣を持っています。コンサルはそれを理解したうえで、人に焦点を当てたコンサルビジネスを行っていく必要があります。
自分の場合だと、メーカーさんが相手になりますので、職人気質が高い顧客が多いです。もっと人フォーカスで考え、変化を与えるきっかけとなる人材になれるよう努力します。
- 感想投稿日 : 2021年5月1日
- 読了日 : 2021年5月1日
- 本棚登録日 : 2021年5月1日
みんなの感想をみる