おしゃべりなたまごやき (日本傑作絵本シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店 (1972年12月10日発売)
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本棚登録 : 2145
感想 : 150
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ストーリーと絵が最高!ボナールのような色彩、絵の余白のバランスが良い。

たぶん、長新太さんの絵でなかったら、同じストーリーでも違った印象を持っただろう。2.5頭身?の丸々とした王さまだから、コミカルさが良いスパイスになっている。でなければ、とんだ嘘つきで周りに迷惑をかけている王さまだ。

私の好きな場面は、ニワトリが列をなして、王さまを追いかけているところ。王さまはしっかりと鍵を持ち、目は(×_×)になり逃げている。王さまは逃げているが、ニワトリ達は「狭くて、ぎゅうぎゅう詰めの小屋から出してくれた」優しい王さまを好きになり追いかけたのでは‥と勝手に想像を膨らませてみた。

最後、目玉焼きの黄身から声が出てくるオチも良い。「黙っていろ」と言われると、どうしても言いたくなる人間(鶏?)の性を表現しているのか‥とまた勝手に想像をした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 子ども向け(日本語)
感想投稿日 : 2023年10月6日
読了日 : 2023年10月5日
本棚登録日 : 2023年10月5日

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