新世紀エヴァンゲリオン(10) (角川コミックス・エース)

著者 :
制作 : カラー 
  • KADOKAWA (2007年9月1日発売)
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本棚登録 : 350
感想 : 13
3

綾波とリツコ回。
貞本エヴァはとても丁寧に登場人物の内面を描いていく。アニメ版は庵野の作家性が十分に発露しているせいで、良くも悪くもシンジ君目線で全てのストーリーが組み上げられている。だが本作はシンジも綾波もリツコも、それぞれ主体性を持ち、ちゃんと人間として生きている。
ゆえに本巻における綾波は読者の魂を震わせる。感情がないように見えた少女は、シンジや多くの人間と過ごす事によって、育ち主体性を獲得していく。
その結果が悲劇であろうと、それは素晴らしい事なんだと、ぼくたちは気づく。
他方、リツコも感情を発露させる。今までは彼女の目線や言葉の端々になんとなく匂わせていた事を、ついに爆発させる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年3月14日
読了日 : 2021年3月14日
本棚登録日 : 2021年3月14日

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