ナ・バ・テア

著者 :
  • 中央公論新社 (2004年6月1日発売)
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本棚登録 : 2704
感想 : 354
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スカイクロラ シリーズを読むのは2作目。スカイクロラが最後の物語で、時間軸は逆に遡ります。ナ・バ・テアではクサナギスイトが散香のパイロットとして登場。クサナギとティーチャーの始まりの物語が展開されていく。

短いセンテンスの連続で表現された飛行は、重力から解放され、紙面の中を右に左に旋回、フルスロットルで上昇、失速してストール、想像の空を飛びまわります。

スカイクロラのクサナギと同じように、冷たく機械的に戦闘が進んでいく。パイロットを職業とし空を飛んでいるときだけが自分の全て。確実に生きて地上に戻って来たとき、心は次の飛行を求めている。

 体が軽いと感じる
 この軽さが、僕の全て
 愛するために生まれてきたのではない
 愛されるために生まれてきたのでもない
 ただ、軽く……
 飛ぶために、生まれてきたのだ

不思議な感覚の残る作品です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸
感想投稿日 : 2014年1月18日
読了日 : 2014年1月18日
本棚登録日 : 2014年1月18日

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