ごん狐

著者 :
  • 2012年9月27日発売
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本棚登録 : 163
感想 : 23
5

こんな結末だったなんて…
まだ幼い小狐のごんは、一人ぼっちの寂しさを知っていたのだと思う。
同じ境遇となってしまった兵十に元気を出して欲しかった。
でも、まだ幼いごんは、悪戯をしてしまった事と、怪我をさせてしまったという負い目で、直接謝ることもできず、黙って隠れてそっと不器用な優しさを送ることしかできなかった。
兵十も、その優しさである贈物に、誰からのものなのか、真剣に確認もせず、ただ感受するだけだった。
ずっとごんは兵十に謝って、そして、ちゃんと友達になりたかったのかもしれない。最後のセリフに、小さく頷く表現は、兵十を恨んでいるとは到底思えなかった。
お互いがもう少しうまく歩み寄れていたら…そうすればまた違ったのだろうか…
あまりにも…やるせないです…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月12日
読了日 : 2020年1月12日
本棚登録日 : 2020年1月9日

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