昨日、エントリーを書いた「かもとりごんべい」と比較すると、方言度(と言う言葉があるかどうかわからないけれど、日本全国あちこちの方言が使われている度合い)は低いものの、以前TVでやっていた「まんが日本昔ばなし」の市川悦子さん & 常田富士男さんの語り口を彷彿とさせる文調の昔話語りがとっても心地よい作品ばかりでした。 まあ、それもこれも劇作家として有名な木下順二氏の手による再話・・・・ということがあるのかもしれません。 惜しむらくはこの中に「夕鶴」が入っていなかったこと(笑) あのお話、好きだったんですよね~。
この作品群の中で秀逸だと感じたのは、いわゆる「擬態語・擬音語」の豊かさです。 今となってはTVでしかお目にかかれない機織り機の音(キコバタトン カランコカランコ)とか、馬の首につけられた鈴の音(ジャンガ ゴンガ)とか、酒盛りのお囃子の音(トレレトレレ トヒャラトヒャラ ストトンストトン)とか、ニワトリが時を告げる真似の音(ケケロウ・・・;一番どり ケケロウケエ;二番どり ケケロウ ケケロウ;三番どり) etc. etc. etc........
どれもこれも現代人には決してなじみ深い擬態語・擬音語ではないけれど、声に出してこれを読んでみるとそのもの自体が発している音のみならず、その音が鳴っている世界の空気感みたいなものがしみじみと伝わってくるようで、「和の心」みたいなものが感じられました。
(全文はブログにて)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
岩波少年文庫
- 感想投稿日 : 2011年11月25日
- 読了日 : 2011年11月24日
- 本棚登録日 : 2011年11月25日
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