この本は、日本人なら皆必須で払っている健康保険を
フルに使おう!そして、全部をカバーするのではなく、個別の事象(たとえば、癌なら、癌保険だけ)でコストを抑え、
払わなかった保険料を貯金して、いざという時に備えよう。
という事を提示している様に私は思う。
面白いのは、勘違い項目で、
「一日目からの保険料が出る方が保険は役に立つ」
というのは、少なくとも彼女の見解では勘違いに該当する様だ。
短期入院化されているからこそ、一日目から出るのはより重要かなと思ったが、
彼女曰く、一日目から五日目までのコストを負担させらているということ、
経済的な負担が重くなるのは、入院が長期化した際であり、
そう考えると、短期的な入院で大きな経済的負担は余り発生せず(万が一発生しても高額療養費制度だってある)、
そこにコストを払うのは損であると考えている様だ。
検討の余地のある見解である。
そして本著で最大のみどころは、前半20ページ付近の
「医療保障ポートフォリオ」である。
そもそも、自分が病気になった時、
経済的困難を誰が担保してくれるのか、彼女なりの考えが書いてある。
普段の貯金
公的な保険制度(強制加入の健保のこと)
会社の福利厚生制度
普段からの健康管理
人的ネットワーク(親や、家族が経済的困難を手助けしてくれるかどうか)
そして、今回主題の民間保険
民間保険は、数ある経済的困難を乗り越えるための一つの選択肢に過ぎない。
そして民間保険は、厳密なる契約である―
賛否もあるだろうが、少なくとも現地点においては有効である。
そういう意味では目を通すのも良いと思う。
- 感想投稿日 : 2009年3月1日
- 本棚登録日 : 2009年3月1日
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