伊達政宗、最期の日々 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2010年7月16日発売)
4.04
  • (9)
  • (10)
  • (4)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 88
感想 : 13
5

伊達政宗本は何冊も読んできたが、臨終間際のことはあまり知らなかった。「江戸の藩邸にて、胃がんで亡くなった。将軍家光も見舞いに来た。」というくらい。

伊達政宗に仕えた小姓・木村宇右衛門可親が、政宗の言行を記録した『木村宇右衛門覚書』(仙台市博物館所蔵)。がん性腹膜炎で腹回りが石のように硬くなり、また膨れ上がっている様子など、小姓ならではの記述が大変貴重。

【『木村宇右衛門覚書』には、政宗の十七回忌のことが記されており、それが執り行なわれた慶安五年(1652)頃の成立と推定されています。】
という文書とのこと。

文語が一見難読ではあるが、解説もあるので意味はつかめる。日葡辞書を使い、当時の言葉の使い回しを推察しているところも、勉強になる。ポルトガル人が作った辞書のおかげで、当時の日本語の意味が分かるというのは面白い。

ちょうど仙台の祖母ががんで亡くなり、その直前の様子も聞いていたことから、胸が熱くなる思いで一気に読んだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2010年9月20日
読了日 : 2010年9月20日
本棚登録日 : 2010年9月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする