特攻をテーマにした本を読むのは気分が重かったのだが、映画『永遠の0』を見たこともあり、長らく積読常態だった本書を読むことにした。
渡辺洋二氏の他の本と同様に丁寧な取材のもとに書かれたドキュメント。必死の攻撃に散華した若者を救国の英雄とたたえる言葉がある一方、彼らを死地に向かわせた将校たちに対する追求の言葉は厳しい。
旧日本軍が組織的に必死攻撃を行った事実は重く、敗戦時に自決した一部将校に責任をかぶせて終わりにしてはならない。多くの犠牲を出した不合理かつ非道な戦術に関する責任の所在は、今後も調査と追求がなされなければならないだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
戦記
- 感想投稿日 : 2014年3月14日
- 読了日 : 2014年3月14日
- 本棚登録日 : 2011年6月1日
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