個人としての航空戦史 特攻の海と空 (文春文庫 わ 8-8)

著者 :
  • 文藝春秋 (2007年7月10日発売)
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感想 : 6
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特攻をテーマにした本を読むのは気分が重かったのだが、映画『永遠の0』を見たこともあり、長らく積読常態だった本書を読むことにした。

渡辺洋二氏の他の本と同様に丁寧な取材のもとに書かれたドキュメント。必死の攻撃に散華した若者を救国の英雄とたたえる言葉がある一方、彼らを死地に向かわせた将校たちに対する追求の言葉は厳しい。

旧日本軍が組織的に必死攻撃を行った事実は重く、敗戦時に自決した一部将校に責任をかぶせて終わりにしてはならない。多くの犠牲を出した不合理かつ非道な戦術に関する責任の所在は、今後も調査と追求がなされなければならないだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 戦記
感想投稿日 : 2014年3月14日
読了日 : 2014年3月14日
本棚登録日 : 2011年6月1日

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