宮本輝の作品に共通しているように思うが、この作品にも「光」が登場する。人間の存在を超えた何かが、人の運命を決定しているかのような感覚。苛酷で残酷な世の中に、稀に存在する点のような光と、存在としての人間が生死を超えていく様を現代的な言葉で、日常的な風景の中に、よくもまあ上手く織り込めたものだと思う。
多くの人の人生が、不思議に結び付けられていく縁を信じてみたくなる作品。
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- 感想投稿日 : 2019年4月3日
- 読了日 : 2019年4月3日
- 本棚登録日 : 2019年4月3日
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