日本語という外国語 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2009年8月19日発売)
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# 感想

「日本語学習者に日本語を教える」という視点を軸に、改めて日本語を見直せたのが良かった。元々日本語そのものや日本語を教えることに興味はあったので、またボランティアを探してみようかな、という気になった。

最後の「日本人の国際化より先に日本語が国際化している」は確かにな、と感じた。自分自身細かい性格のため、日本語学習者に対して「日本人が話す日本語」を教えようと細かいところまで指摘してしまう場面があったが、「コミュニケーションにおいて問題が発生するかどうか」の視点での指摘に意識的に切り替えたいと感じた。

# 残ったフレーズ・メモ

- 日本語の特徴
- 単語数が多い
- 相手の扱いが多様
- 表記が複雑
- 一語の読みが多い
- 複数の表記システムの混合
- 音の数が少ない
- 動詞の活用がシンプル
- 正書法が曖昧
- オノマトペの範囲が曖昧
- 拍と音節
- 短音節2つのまとまりより、長音節が優先される…eg. ねむ くて た まん ない
- 2ルール
- 1拍目と2泊目は高さ異なる
- 音低くなったらその後高くならん
- 4パターン
- 頭高 いのちが
- 尾高 おとこが
- 平板 けむりが
- 中高 ちきゅうぎが
- プロミネンス(卓立)…抑揚・強調
- 「は」と「が」
- N1はN2です。→N2が新情報
- N1がN2です。→N1が新情報
- こそあど
- そこもっと押してください…「所有」、心理的な近さ
- あの人、その人
- あの人は共通認識、その人は話し手のみ
- ⭕️食べ終わる、食べ終える、なのに⭕️食べ始める、❌食べ始まる
- 「食べたばかり」と「食べたところ」
- 前者は先に続かない、後者はその先の動作に続く
- 「ている」は「た」と同様色々
- 動作の進行
- 習慣
- 結果の残存
- 経歴・経験
- 心の視点 岬が突き出ている、亀裂が走っている
- 非情の受け身 北京五輪は2008年に開催された →明治以降
- 自動詞の受け身 迷惑
- 日本語は「自分からどう見えたか」=ムードを表したがる
- ムード=法
- 日本人が外国人の日本語に厳しいのは、日本人より先に日本語が国際化したから

# 引っかかり・気づき

- p90 「たぬき丼」と「タヌキどん」は異なる(前者平板、後者が頭高)が、「豚丼」と「ブタどん」は両方平板では?
- 「〜どん」が「元の名詞の発音が保持される」のに対し、「〜丼」は一律で平板になるのでは
- p163 下記二例、どちらも「食べてない」が優勢では?(もちろん前者にのみ「食べなかった」が許容されるが)「食べてない」が過去にも拡張してる?
- 「昨日、夜中に何か食べた?」「いや、()」
- 「もう昼ごはん、食べた?」「いや、まだ()」
- 「いた」と「いる」
- 特定の「個人」を想定した場合は「いた」で、属性等の条件だけ想定していた場合は「いる」?

# 実践したいこと・やりたいこと

- 教材買って見てみる
- 文型辞典
- 日本語アクセント辞典
- 類義語の説明
- 集まると集う
- きちんととちゃんと
- 居眠りとうたた寝
- 港南区のボランティア参加
- 外国人の日本語に対する寛容さの意識

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月30日
読了日 : 2023年7月30日
本棚登録日 : 2022年6月3日

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