それにしても異常気象が続いてますね
日本だけじゃありません
それこそ世界中で
これはもう完全に地球が悲鳴をあげてると思いませんか?
何かしなければ、あるいは何かをやめなければ地球はこのまま悲鳴をあげ続け、人間社会にさらに牙をむくような気がしますが、世界各国の足並みは全くもって揃いません
うーん、どうしたものか…根幹的なところではみな一致してると思うんですけどね
そう『地球大切 各国賛同』なんちて
さて『機龍警察 白骨街道』です
世界各地の紛争地域が登場する機龍警察シリーズですが、シリーズでは紛争には必ずといって絡んでくる宗教についてもよく記述があり、特に仏教から着想を得たような記述や世界観、思想なども大きな特徴と言えます
そんな機龍警察シリーズに満を持して紛争地域であり仏教国でもあるミャンマーが物語の舞台として登場します
こりゃもう面白いの確定じゃないか
そしてミャンマーといえば今作の題名ともなった「白骨街道」です
これを題名としたことにどんな意味が込められてるんてをしょうね
さらに「白骨街道」といえば日本軍史上最も愚かな作戦と言われる「インパール作戦」です
(作戦の内容についは作中で触れられていますので省略します)
んで「インパール作戦」といえば…
そうです!あの朝の連続テレビ小説「エール」で主人公 古山裕一が慰問に行った時に進行中だったやつですよ!
そこで裕一は恩師藤堂先生と再会し、藤堂先生は裕一を守り敵弾に倒れるのです
もう涙、涙ですよ!
あ、脱線しすぎた
こんなに長いこと本筋と違うこと書いてるって凄くないですか?(なんの自画自賛やねん)
よし、じゃあ本筋に戻ります
今回気になったのは各章のタイトルでした
畜生道、餓鬼道、修羅道、地獄道、人間道と続きます
仏教でいう六道輪廻ですよね
ものずこい簡単に言うと、仏教では6つの世界があって、たくさんいいことすると次に転生するときにいい世界に行けるよ、悪いことばっかしてると次はたいへんなとこに飛ばされちゃうよっていう考え方です
で、実際に読み進めていくとこれが実によく考えられてるんですよね
当たり前ですが章の内容とタイトルちゃんとリンクしてるんです
例えば第一章 畜生道では偏見や差別に基づいて他者を虐げる畜生たちの存在が描かれ、第二章では金の亡者や人を蹴落として出世しようとする醜く飢えた餓鬼たちが描かれるといった具合です
もう相変わらず凄いや月村了衛さん、絶対六道のほうが先に発想としてあったと思うんですよね
それにあわせて小説を仕上げちゃうんですよ
そしてそして気になるのが六道に対して章は5章しかありません
そうなんです「天道」がありません
めっちゃ気になりません?
なぜ月村了衛さんは今回「天道」を描いてないのか?
ウィキペディアによれば「天道とは天人が住む世界。天人は空を飛ぶことができ、享楽のうちに生涯を過ごす。」とあります
姿が言うように、この世は哀しく理不尽なことばかりで、「天道」なんてどこにもない!と伝えたかったのでしょうか?
いえ、そうじゃないと信じたいです
いつかこの素晴らしいシリーズが終わりを迎える時にこそ「天道」が描かれるのではないのかと思います
少なくとも「天道」へと続く道を沖津部長は私たちに見せてくれるのではないでしょうか
そしてそこには空飛ぶ龍騎兵がw
(つまり龍騎兵こそが天人というね)
そんな期待をもってこれからも月村了衛さんの機龍警察シリーズを楽しみに待ちましょうじゃあ〜りませんか(最後のチャーリー浜で台無し)
- 感想投稿日 : 2022年9月16日
- 読了日 : 2022年9月20日
- 本棚登録日 : 2022年9月14日
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