軽犯罪縛りの短編集らしい。短編集は苦手な方だが、山本文緒さんの短編集はテーマがあるので読みやすい。冒頭3作がクスリと笑える部分もありお気に入り。『少女趣味』や『誘拐犯』、『ニワトリ』は少し背筋が寒くなるような、頬がひきつる短編。寂しさを紛らわせるためだったり無自覚だったり、ほんの些細なきっかけで一線を越えてしまう人たち。決して褒められた行為ではないのは重々承知の上、彼らの生きづらさもわかってしまう。刊行当時よりさらに不寛容で息苦しい社会になっているような気がする。今読んでもまったく古さを感じない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日常ほっこり
- 感想投稿日 : 2024年4月28日
- 読了日 : 2024年4月27日
- 本棚登録日 : 2024年4月27日
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