10代から何かから逃れるために、酒と女とドラック、そして自傷行為にまみれ自分を失う。何かから逃れるためなのか、逃れるために溺れるのか…
重度のアルコール依存と鬱とを抱え、生と死の境を彷徨う男の話。彼が逃れたかったものは、彼をささえ救ったものは…
著者であるニックジョンストンの自伝。彼のその忌々しい暮らしは平凡であたりまえの暮らしを送るものからしたら実在する世界とは到底思えない。それでもこの本から受ける印象はジットリと湿った嫌な感じはなく、思った以上にさわやかな読後感に終る。陰鬱なものをこのようなかたちに変える著者の表現力に驚く。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年11月15日
- 読了日 : 2012年11月15日
- 本棚登録日 : 2012年11月15日
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