中世ドイツ。暗く暗雲立ち込める森の中、一台の馬車が先を急いでいた。フレデリック・ホフマン男爵と妊娠中の妻リリアナ。しかし、雪道の悪さで馬車は谷底に転落、更に運悪く血の臭いを嗅ぎつけた狼が馬車を取り囲む。重症を負い自分の死を悟ったリリアナはフレデリックに胎児を取り上げ助けてくれと懇願する。フレデリックは意を決して妻の腹を切り、胎児を取り出した・・・
そして7年後、雪のような白い肌、黒檀のような黒髪、そして血のような真っ赤な唇・・・亡き母親が望んだとおり娘のリリーは可愛らしく愛らしい少女へと成長し、父親と乳母から愛情を一身に受け、文字通りの幸せな日々を送っていた。しかし、その日々は父親の再婚と共に変貌する。後妻となったクラウディアは美しく、野心家で傲慢、虚栄心に満ちた人物であった。彼女は意匠を凝らした一台の姿見を持っていた。
白雪姫です。そういやリアルタイムで劇場でちゃんと観ていたのでした。パンフもあり。これ、ホラー作品だったんですね。当時、グリム童話だわとウキウキで見に行ったはずなのに、さっぱり覚えていません。今回見るまで、ハリポタのようなファンタジーだと信じていましたw昔のバイト先でも確かにホラーコーナーに陳列されていて、不思議に思ってたのですが、そうか・・・妄想と思い込みって怖いですネ。
今回見て、「これってシガニー・ウィーバーが主人公だったんだ」とも気が付きました。普通、白雪姫が主人公だし、モニカ・キーナがパンチのある役柄だったし、最後のシーンを観てもねえ・・・。そういう意味ではこれって異色の作品で、当時の本当のグリム童話は残酷だったって売りも納得かも。でも、やっぱり総合的に観て微妙でした。切り口はよくっても仕上がり的に中途半端な感じが拭えない。「ハンニバル」のレクター博士くらいにキャラクタライズされていたら違ってたんでしょうけど。もったいないなあ、シガニー・ウィーバーを使っておいてさ。不気味な怖さってのは上手に出てたんですけど、いかんせん、モニカ・キーナが可愛くて輝きすぎで。7人の小人が小人ではなく流浪者だったりして。それもよかったですけどね。・・・なんてたってリアリズム。
好みはやっぱり中途半端だったことが気になります。×1つで。
- #マイケル・コーン
- #ヤコブ・L・C・グリム
- #ウィルヘルム・C・グリム
- #トム・スゾロッシ
- #デボラ・セラ
- #トム・エンゲルマン
- #シガーニー・ウィーヴァー
- #サム・ニール
- #モニカ・キーナ
- #ギル・ベローズ
- 感想投稿日 : 2012年8月25日
- 読了日 : 2005年12月11日
- 本棚登録日 : 2012年8月25日
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