なぜ投資のプロはサルに負けるのか?

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  • ダイヤモンド社 (2006年12月7日発売)
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現在の株式市場は、プロがしのぎを削っているため、いかに効率的で、株価が上がるか下がるか予想することはほぼ不可能ということが分かった。

そこで出てくるのが、株式リスクプレミアムとポートフォリオ理論。
株式はリスクが高いため、国債よりも期待リターンを払わないと投資家を呼び込めないため、その分が期待値プラスとなる。
ポートフォリオ理論を組むことで、ボラティリティがなめらかになり、期待値そのままでリスクのみを下げることができるため、結論市場そのものを買えばよい。
そのために、TOPIXやS&P500などのインデックスファンドが存在する。

ヘッジファンドなどのアクティブ運用が血の滲むような努力をして市場を効率化することによって、インデックスファンドのパッシブ運用がその努力にタダ乗りできる。
インデックスファンドを買っておくだけで良い成績を出せるのなら、全員がインデックスファンドを買えば良いとなるが、人間は他の人よりも賢いと思いたい、オーバーコンフィデンス・バイアスを持っているため、アクティブ運用は減っていかない。
このようなパラドックスによって、市場が効率的な勝つか負けるか五分五分のゲームとなり、コストの分だけいつも負けるファンドが完成する。

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感想投稿日 : 2022年11月21日
読了日 : 2022年11月21日
本棚登録日 : 2022年11月21日

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