君について行こう: 女房は宇宙をめざした

著者 :
  • 講談社 (1995年10月1日発売)
3.92
  • (25)
  • (25)
  • (28)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 201
感想 : 38
3

立花隆さんの「ぼくが読んだ面白い〜」という本に書かれていたおすすめな本。
日本人女性として初めて宇宙飛行士としてスペースシャトルに乗り込んだ、向井千秋さんの夫で、病理学医師の向井万起男さんが著者。

マシュルームカットのヘアと髭を蓄えた個性的な風貌と、おしゃれとは無縁な向井千秋さんの旦那さんとしての知名度。
どんな人なんだろうと読んでみたが、実に楽しい男性。

慶應大学病院の心臓外科として知り合ったのが内藤千秋。
二人は、話が実に合う親友となる。
親友が宇宙飛行士としてアメリカに行く。
そんなタイミングで結婚。

なんでも話し合う二人は世間体というものを一番には考えない。まず二人で、様々な小さなことから死に関する大ごとまでをとことん話し合う。

筆者は御多分に漏れず、「宇宙に行かれなくたって、最後は俺の嫁さんとして、、、」なんて、千秋さんにがっかりされてしまうことも言ってのける。
でも、それが彼女にがっかりされてるのだって、すぐに気がつく。

すぐにアメリカナイズされない日本人らしい日本人でもある作者は、この大きなプロジェクトに、本人らしい支え方で、夫婦として成長してゆく。

すごく詳しい宇宙飛行士候補生としての日常から、実際の出発に至るまで、当事者でないとわからない情報も多く盛り込まれてて、興味深くも、ユーモアたっぷりのノンフィクションになっている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年3月27日
読了日 : 2020年3月27日
本棚登録日 : 2020年3月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする