父子家庭を渡り歩く主人公の広美は、様々な環境で必死で生きているこどもたちを、少しでも支えてあげたいという一心で、日々を過ごしている。
それは、広美のエゴのようにも感じられるし、実際に育てられたこどもの何人かは、大人になってからも、広美の存在に振り回されているし、とはいえ、広美がいなかったらまっとうに成長できていたかも危ういし。
納得いく部分と、しっくりこない部分とがある一冊だった。
私には、ここまで自分を犠牲にしてまで、こどもたちのサポートにコミットできるとは思えない。
広美にどんな過去があるのか、お話の中では明らかにはなりきらないが、そういう人生もあるのか、いや現実にはないだろう。
ただ、それくらいの気持ちで、自分のこどもや、場合によっては生徒たちなどと向き合う人たちには、本当に尊敬しかない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月6日
- 読了日 : 2023年5月23日
- 本棚登録日 : 2023年5月1日
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