ハーバードでいちばん人気の国・日本 なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか (PHP新書)

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  • PHP研究所 (2016年1月15日発売)
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日本や日本人の良さを外国から教わる、といった本。

アメリカのハーバード大学は、国の大統領や会社のCEO、役員などに将来なる人達がリーダーシップを学ぶために集まる。
その授業は、日本のような講義形式ではなく議論形式である。授業で扱われる教材を「ケース」と呼び、卒業までの2年間で500本のケースを学ぶ。そのうち日本のケースは6本だそうだ(2014年現在)。

トヨタ、ホンダ(アメリカでスーパーカブ販売)、SONY、福島第二原発でのリーダーシップ、新幹線清掃のテッセイなどのケースが挙げられており、どれも興味深い。

日本人の強みは日本人であること。学力の高さ、勤勉さ、利益も大切だが公益も求めること、清潔性、仕事にやりがいを持つこと等々。

一方、弱味は変化に消極的なこと。海外から何かを学んで取り入れようとする考え(グローバル化)が進まないこと。これは日本が快適過ぎるから。日本が快適なのは、戦後の日本人の努力があったからで、今の若者は頭はいいのに勤労意欲が低い。わざわざ不快な国へ行って学ぼうとは思わない。このジレンマは簡単に解決できるものではない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 30社会科学(教育)
感想投稿日 : 2020年5月2日
読了日 : 2020年5月2日
本棚登録日 : 2020年4月21日

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