ハーバードでいちばん人気の国・日本 なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか (PHP新書)
- PHP研究所 (2016年1月15日発売)
本棚登録 : 811人
感想 : 61件
日本や日本人の良さを外国から教わる、といった本。
アメリカのハーバード大学は、国の大統領や会社のCEO、役員などに将来なる人達がリーダーシップを学ぶために集まる。
その授業は、日本のような講義形式ではなく議論形式である。授業で扱われる教材を「ケース」と呼び、卒業までの2年間で500本のケースを学ぶ。そのうち日本のケースは6本だそうだ(2014年現在)。
トヨタ、ホンダ(アメリカでスーパーカブ販売)、SONY、福島第二原発でのリーダーシップ、新幹線清掃のテッセイなどのケースが挙げられており、どれも興味深い。
日本人の強みは日本人であること。学力の高さ、勤勉さ、利益も大切だが公益も求めること、清潔性、仕事にやりがいを持つこと等々。
一方、弱味は変化に消極的なこと。海外から何かを学んで取り入れようとする考え(グローバル化)が進まないこと。これは日本が快適過ぎるから。日本が快適なのは、戦後の日本人の努力があったからで、今の若者は頭はいいのに勤労意欲が低い。わざわざ不快な国へ行って学ぼうとは思わない。このジレンマは簡単に解決できるものではない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
30社会科学(教育)
- 感想投稿日 : 2020年5月2日
- 読了日 : 2020年5月2日
- 本棚登録日 : 2020年4月21日
みんなの感想をみる