オレンジ賞、O・ヘンリー賞を受賞したナイジェリア出身の作家の短編集。
それまでわたしが抱いていたアフリカのイメージが、なんて薄っぺらな一面的なものだったかを知らされる。ビアフラ戦争なんて知らなかったし。ナイジェリアのセレブなんて想像したことさえなかったし。
そして一方当たり前のことをも再認識する。人種も貧富も関係なく、人はだれしも嘆いたりさげすんだり、愛したり嫉妬したり、喜んだり哀しんだりすることを。
だからこれは遠い国の話しであるとともに、まったく自分が同じように感じることのできる話でもある。
救いようのない、悲惨なストーリーが多いのに、読後100%どっぷりと暗い気持ちにならないのは、登場人物たちが決して生きることをやめようとはしないから。彼らは希望を捨てない、ということではなく、その生き方がわたしにはせつない希望になるのだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2010年11月30日
- 読了日 : 2010年11月28日
- 本棚登録日 : 2010年11月30日
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コメント 2件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2013/02/07
ajiねえさんのコメント
2013/02/07