開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房 (2011年7月15日発売)
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本棚登録 : 1735
感想 : 330
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18世紀ロンドンの、解剖医とその弟子たちの物語。

登場人物たちの思惑が複雑に絡み合い、読者から真実を遠ざけます。

読んでいる最中、もしかしたらこうかな?という推測はいくつも浮かぶのですが、なかなか真相へ辿り着くのは難しかったです。

当時司法という存在はあってなきが如し、むしろない方がよいのでは……と言いたくなるくらい有名無実化していて、あらゆる裁判も、エドを駆り立てた出来事も本当に哀しい。
白い目で見られていた解剖学のみならず、古いイギリスの時代背景が興味深かったです。

わたしも小悪魔なナイジェルの虜の一人となってしまったのですが、彼の正体が気になります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 皆川 博子
感想投稿日 : 2012年10月17日
読了日 : 2012年10月17日
本棚登録日 : 2012年10月17日

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