アンデッドガール・マーダーファルス 1 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社 (2015年12月17日発売)
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本棚登録 : 1237
感想 : 136
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1898年フランス東部。資産家で、人の血を吸わないことを誓った「親和派」の吸血鬼ゴダール卿は、地方都市ジーヴルの街外れで廃墟同然の城に、妻と二人の息子・末娘と暮らしていた。ある冬、銀の杭を持ったヴァンパイアハンターに襲われ返り討ちにしたが、その数日後、妻が殺害された。杭で胸を穿たれた挙句聖水を蒔かれていたことから、ハンターの犯行かと思われたが、警察の捜査に不満な彼は、新聞に探偵募集の広告を出し、「怪物専門の探偵」に依頼することにする。

姿の見えぬ声の主輪堂鴉夜とレースの覆いをした鳥籠を持つ真打津軽、使用人の馳井静句が、怪物がらみの事件を解決していくミステリー。
この「吸血鬼」の他に「人造人間」を掲載。



*******ここからはネタバレ*******

残虐な場面から始まるこの物語に最初は退きましたが、そこを差し引けば、中身はファンタジーを下敷きにしたミステリーで、自虐的だったり寒かったりするジョークもあり、娯楽としての読書が楽しめます。
ファンタジーの世界もしっかり作られているので、安心して浸ることができるし、そこにアガサ・クリスティのポアロと思しき人物等、他の小説からの借り物もちょこちょこ登場して、ちょっと笑えます。


普段は中学生からヤングアダルト向けの真面目な本を手にすることが多いのですが、ご縁をいただいてこれを読みました。
この作者さんの作品は初めてで、正直期待していなかったのですが、ただただ純粋に楽しみました(残虐シーンは苦手ですが……)。
探偵としての彼らの活躍については、今後も完璧なことが予想されますが、彼らの今後とライバルの出現が気になるので、続きを読もうと思っています。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年9月4日
読了日 : 2018年9月3日
本棚登録日 : 2018年9月3日

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