最強の教養 不確実性超入門

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  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2016年4月14日発売)
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感想 : 24

不確実なできごとはなぜ起こってしまうのかについて書かれた本(ただし、予測はできない)。
株価というものは、上がったり下がったりするけど、そこにたいてい意味なんてなく、たまたまそうなったということが多いとのこと。
新聞とかではなぜ上がったかとか下がったかと書かれてあるけど、無理やりな理由付けだなと思うことはある。それに、大抵の場合、なぜ上がったか下がったかの理由だけど、なぜもっと上がったり下がったりしなかったのかの理由にはならない。
やっぱり、アクティブファンドよりインデックスファンドのほうがいいということなんだろうな(そういうことが書かれてあるわけではなかったけど)。
正規分布では稀にしか起きないと考えられている出来事が頻繁におこることを、ファットテールというらしい。ここではブラックマンデーやリーマンショックのような大暴落についての話だったけど、最近の大雨や台風等の災害の「何十年に一度」というできごともファットテールなのかな。まあ、世の中、正規分布で表せるものもあれば、そうじゃないものも多いのだろうな(下限は0でも、上限はないとかいうのは正規分布で表せないこと多いだろうし。年収とか)。
なお、そのブラックマンデーの大暴落もたまたま起きたことらしい。考えられる理由はあるけど、じゃあその理由が他にもあってその時は大暴落してるかというとそうではないらしい。このへんは、株式市場に参加している人の群衆によっても変わってくるだろうから、難しいんだろうね。正直、なぜまだ新型コロナウイルスは収束してないのに、日経平均株価がもとに戻ってるのか自分は疑問でならない(なお、自分が持ってる株の価格は戻ってないという……)。
人はランダムといわれるとバラバラなものだと思うというのはなんとなく分かる。ちょっと違うかもしれないけど、4択問題の回答でAが3回つづいて次もAだと、どこか間違ってる気がしてきたりする。
三人寄れば文殊の知恵というけど、それは参加者が周囲の意見に合わせようというバイアスに囚われない場合に有効というのは、そりゃそうだろうなと思った。自由に意見を表明できる場というのが理想だし、そうなってほしいと思う。
後、成功に囚われるとうまくいかないことがあるので、むしろ失敗から学んだほうがいいとのこと。そういやこないだ、ミクシィについての記事で、過去の成功にとらわれることなるチャレンジを続けていくと書いてあったけど、まさにそういうことなのかもなと思った。失敗から学んでるかは分からないけど。
本題と関係ないけど、アルファベット文字の大文字のXと掛け算記号の×を使っている式があったのだけど、×の字がXと似すぎていて、分かりづらかった(ちょっと小さいだけ)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 電子書籍を読んだ
感想投稿日 : 2020年9月6日
読了日 : 2020年9月6日
本棚登録日 : 2020年9月6日

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