巨人ファンです。
育ドラで難病の子が入団したのは知っていました。
なんとはなしに読んでみました。
小さい頃から溢れんばかりの野球の才能を開花させながら、中学生で難病であるベーチェット病(私事ですが、看護師という職業柄、この病気の恐ろしさは理解しているつもりです。さだまさしの「解夏」でも取り上げられた病気ですね)にかかってしまう、柴田くん。
“なんで俺が?”という思い。
神様さえ恨んだこと。
大好きな野球をやりたい時に、病院のベッドで流した涙。
それでも諦めなかった強さ。
周りの人たちの温かなフォローと、それらへの本人の感謝の気持ち。
で、立つことができた甲子園のマウンド!
著者さんは、柴田くんにはもちろん、彼の家族・チームメート・野球部の監督ご夫妻・主治医の先生etc.…ひとりひとりに寄り添いながら、優しく、でも情熱を持って、彼らの戦い(敢えてこう表現してみます)を綴っています。
単行本では甲子園まででしたが、文庫ではその後…大学から育成ドラフトを経てプロへ歩み出すまでも扱っています。
彼の物語は、現在進行形なんです。
巨人のチームメートのひとりがこの本を読み、尊敬する人の中に彼が入ったと言います。
確かに、彼の強い気持ちには、敬意を払わずにはいられないです。
これからまだ続くであろう私の人生の中で、何かに挫けそうになった時、またこの本を読み返してみることになると思います。
たぶん、何度でも。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年10月6日
- 読了日 : 2012年8月20日
- 本棚登録日 : 2012年10月6日
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