初めて読む作家さん。
ブク友のひまわりめろんさんの「テーマ選書『ひまわり(向日葵)』」の一冊。乗っかってみました。(“ひまわり感染”とも言うらしいですw)
久しぶりに読む警察小説。
大どんでん返し系ミステリーが大好きだけど、淡々と、しかしじわじわと真相に近づいていく展開は、かえって新鮮だった。
被害者家族、担当刑事の心情も描かれ、それぞれの視点で読むことができて良かった。
子どもが行方不明になる事件における背景は、どこかで目にするなと思った。
人々は最初は心配するのに、いかにマスコミに扇動されやすいか。情報は徐々に歪み、悪質なものになって拡散される。
親が怪しい。親が殺したんだ。目を離した親が悪い。○○で見かけたよ。家出でしょ。あの親じゃそうなるetc…と被害者やその家族への誹謗中傷。
主にインターネットで流れ、目にしてしまうけれど、当事者にしたら想像できないほど酷い目にあっているのだろう。いじめ、いたずら電話、宗教勧誘、詐欺などの被害も本書に出てきた。
忘れないよ、諦めないよと、家族と一人の刑事の必死の捜索に、後半は涙腺が緩みっぱなしであった。
(余談)
本書に出てくる悪質なサイトから、いつも悶々としていることを思い出した。
それは学校のホームページ。今や公立の学校でも学校概要や行事予定、活動の様子など、子どもたちの写真付きで公開している所が多い。
それはありがたい情報でもあるが、心配にもなる。悪用する人がいるのではないかと。
毎年春に学校から掲載可否のプリント(承諾書)が来る。名前は?写真は?作品は載せてOK?校外への公開もOK?など細かい項目がある。
うちは“個人を特定されないように”の選択にして、校外への名前や写真公開はNGにしている。学校に非協力のつもりはない。
私が神経質なのかな…子どもを危険から守る予防策の一つだと思うのだけど。
前に地名で検索していたら、姪っ子たち(弟の娘)の画像がいきなり出てきてびっくりしたことがある。学校、学童から発信した写真のようだ。弟にさり気なく忠告したけれど伝わらなかったようで残念。
- 感想投稿日 : 2023年9月2日
- 読了日 : 2023年9月2日
- 本棚登録日 : 2023年9月2日
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