シェイクスピアといえば悲劇だが『夏の夜の夢』のようなファンタジックな喜劇も好き。翻訳の過程でシェイクスピアの巧さは減少してしまうのだけれど、それでも三つの筋が交差しあっていて、他愛ないけれど夢幻的で面白い。にしても愛に振り回される人間って。ヘレナとデメトリアスはそれでいいのだろうか。『あらし』はシェイクスピアの最後の作品とされる悲喜劇。植民地的アプローチで読んでもプロスペローと作者を重ねて読んでも興味深い。この作品が最後だからこそ作者の不思議な魅力が高まる気がする。アントーニオが不安ではあるが。
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- 感想投稿日 : 2014年4月3日
- 読了日 : 2014年1月22日
- 本棚登録日 : 2014年4月3日
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