とてもユニークな本です。
巻末の問解決史年表もよい。
キャメロットという理想をとりあえず描くという体系化された思考法があるのをこの本で初めて知りました。
とはいえ、地に足の着いた実現可能な理想でなければ暴力革命が起こりうる危険性をこんな言葉で紹介しています。
「地上に天国を作ろうとする企ては不可避的に地獄を生み出す。その企ては不寛容を導く。その企ては宗教戦争に至り、魂の救済を異端審問を通じて行うに至る」(P58)
また、パターン20の「ぐずぐず主義克服シート」(P202)を読みながら、今世間をあきれさせているAKS運営の迷走を思い出しました。
まあ、AKSが問題解決をしないのは、解明しては困る理由があるからなのでしょうが、問題解決していると思わせようと出来レース第三者委員会の報告などやってます感満載のギミックを講じながらも、結局はすべて失敗しているのは、本当に頭悪いとしか思えません。
パターン37の「症状処方」は問題をもって問題を制するという思考方法ですが、あがり症で人前で手が震える人は、わざと大げさに手を震わせると症状が治まる・・らしい。(P392)
これをスピーチの冒頭にうまく入れ込めば問題解決する、例えば「私は極端なあがり症で、今こうして皆様の前に立っているだけで手が震えています。そこで、意図的に大げさに震わせれば、気持ちが落ち着くというおまじないを試してみたいと思います」などと枕詞で入れてみてはどうでしょうか?
古代から存在した問題解決の方法をカタログ化した力作です。
- 感想投稿日 : 2019年4月13日
- 読了日 : 2019年4月13日
- 本棚登録日 : 2019年4月13日
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