この本は藤原不比等の子孫である藤原冬嗣を主人公にしながら桓武天皇~嵯峨天皇の時代を描いた歴史小説です。
中国の皇帝を理想とした権力者桓武天皇、父親(桓武)への反発心と怨霊におびえる平城天皇、権力から距離を置き文芸に秀でた嵯峨天皇。
権威と権力が分離する、という日本独特?な「象徴天皇制」という政治形態は、この3人によってうまれ出たものだととても説得力がありました。
また、この先の藤原道長が全盛時代を迎える平安時代の基盤を作ったともいえる時代のこの小説の名が「王朝序曲」とは!
ぴったりすぎるネーミングに読み終えた後あらためて感動しました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2012年3月22日
- 読了日 : 2007年11月14日
- 本棚登録日 : 2012年3月22日
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