律令国家の礎を築いた古代史至上最大の政治家、藤原不比等の生涯を綴った大河小説の1巻です。
記録では、壬申の乱がおきたことにより、世間から身を隠すため田辺史大隅(タナベノフヒトオオスミ)に引き取られたとされていますが、それ以外の生い立ちについては謎。(彼がはじめて日本書紀に登場するのは30歳を過ぎてからです。)
1巻では、さまざまな経験をしながら父鎌足の出自や兄貞慧(ジョウエ)の死の謎を追い、政治家としての資質の基礎を創る少年期についてが描かれています。。
あとがきによれば、
「7世紀の日本の総人口539万9800人の内、渡来人と土着系住民との比率は8.6対1となる」 という。
つまり、10人の内9人までが、大陸または朝鮮半島から渡って来た人たちということになる。7世紀までの日本には、様々な民族が共存していたのである。
とのこと!!
大陸の影響をうけて日本が形成されていったこと、蘇我氏が百済系祖先をもっていることなど、断片的に受け入れていた考えがここでは9:1?!
著者は学者ではないけれど、意外と説得力のある話なので興味津々。2巻も楽しみです!
古代史ってホントロマンだわ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2012年8月25日
- 読了日 : 2011年10月31日
- 本棚登録日 : 2012年8月25日
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