蘆屋家の崩壊 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (2012年7月10日発売)
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本棚登録 : 363
感想 : 48

一編目はたった7p。大宮の豆腐を想像していたら最後の一行で思わず本を取り落としました。映像でガツンと頭に貼りつくラスト!…無職の猿渡と小説家の伯爵が様々な場所で出会う、夢か現かどこか不思議でやっぱり怖い怪異の数々。不思議の余韻の系統が全て違って素晴らしいです。表題作は純粋に、「猫背の女」はひたすら怖く「カルキノス」は自分の理解力を疑い、「ケルベロス」の最後の一行の不安定さに手が止まる。「埋葬蟲」は虫嫌いには酷な映像です。そして「水牛群」で怪異に振り回される頃には、猿渡がとても愛しい人間になっていました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 所有紙本
感想投稿日 : 2019年6月14日
読了日 : 2017年7月2日
本棚登録日 : 2019年6月14日

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