クレヨン王国春の小川 (講談社青い鳥文庫 20-13)

著者 :
  • 講談社 (1987年3月10日発売)
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本棚登録 : 204
感想 : 20
4

印象的なキャラクターが多かった。
三日月はその後、一生後悔し続けるのだろうか?
カメラを取り上げたのは、クレヨン王国の秘密を撮られないようにしたのかと思ったが、ちゃっかり木村先生用に自然の美しい風景を撮っていて、最後のページでカメラを片手にウィンクしているクレヨンの挿絵が可愛い。
クレヨン王国の国籍取得、私も申請したい。

三日月の夜釣りを注意したばかりに、冷たい石にされてしまった白鳥のスミッタ。三日月が後悔すれば元に戻るが10年経っても後悔しない。
和子が三日月の体内へ入り後悔するよう調整すると、白鳥に戻るも、翼は三日月への恨みのため羽根が無く、鋭い刀になっており、復讐に燃える。虹の小瓶をかけると落ち着き、羽根が生える。
恋人に会いたい余り家出をした雪女の末娘・ミーシャは雪山以外で生きるのはそろそろ限界で、スミッタ石の冷たさで凌いでいたが出来なくなる。スミッタは空高く飛び、母親が迎えにくるまで冷たいところを飛ぶ。

雲として落第し霧の学校へ行きかけたのを卒業できるよう三日月に助けれた雲のホワリー(しかし、かくれ雲として活用しようという企みがあった)。
20年間一度も食べ物を与えられず弱っていたが、和子に貰ったマシュマロで元気になり、三日月との鎖を断ち切って自由に。

ああ、あのとき虹の小瓶を1滴飲めば、ベーコンから自由になれてよかったんだわ。
他人をなおすことばかりが役目じゃないんだわ。自分をなおすことも仕事のうちなんだ。p123

ベーコンが食べたい誘惑により、レストランでメニューにはない焼きベーコンを注文。しぶしぶ届けられるも、2mmもあって厚すぎる。もっと薄くしてくれと再注文。届き、謝罪しつつも、最初から小瓶を口にしていれば良かったのに変な意地を張るからだと後悔。
世の中、自分の機嫌をとるのも仕事のうちだという教訓が良かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月26日
読了日 : 2024年2月26日
本棚登録日 : 2024年1月3日

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