言っていることは当然だが忘れがちなこと。
小さな声だとしても集団で動こうとか、権利を主張しないと存在すら認知してもらえないとか、ブームに流されず冷静に現状分析して策を練ろう、など。
単著の新書なので、筆者の考えが全面に出ており好ましく感じる。が、各章のタイトルと内容が噛み合ってないことが多いため、途中からだれる。
身勝手な要求をサービスを提供する側に叩きつけるのは「権利」でなく「特権」だと説明しているのはなるほど納得。
しかし、郵政民営化に失敗した小泉政権を非難し、人情に厚い鈴木宗男や亀井静香は立派な政治家と言っているなど、理由付けが薄いと感じる部分も多々あった。
政策がしっかりしていたら秋葉原の通り魔事件や大阪の個室ビデオ放火事件も起こらなくて済んだかもしれないと書いてあるが、その理由は?希望を選び続けた結果が、総理大臣が1年ごとに変わることになってしまった現状ではないのだろうか。
書ききれなかったことが多かったのだろうが、結局は良い点をゴリ押しして失敗した政策はこき下ろすことで自身の主張の妥当性を証明する、という感じを受け取ってしまった。いいことが書いてあるのだが、人にはなかなか勧めづらい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書
- 感想投稿日 : 2011年11月22日
- 読了日 : 2011年11月22日
- 本棚登録日 : 2011年11月22日
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