個人向け宅配便事業を始めてヤマト運輸を大企業にした小倉昌男の書。良くも悪くも昔ながらの経営者という感じがした。道徳的であり、仕事に情熱を持ち、バリバリ働いてきた人だ。仕事に対する信念も現代の人より強いように思う。
しかし、総じて読まれることを意識して書かれた文章で、キレイゴトに思えてしまうのが残念だ。あれだけの大きな事業を築き上げ、大きな組織を運営するというのは、「一生懸命働く」というキレイゴトだけで成り立つはずがない。
誰もが賛同するようなキレイゴトではなく、伸びていく過程で直面した逆境や、そうした経験から学んだ心の底から湧いてくるような言葉を聞きたかったのだ。
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- 感想投稿日 : 2016年5月15日
- 読了日 : 2016年5月15日
- 本棚登録日 : 2016年5月12日
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