売り渡される食の安全 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA (2019年8月10日発売)
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感想 : 25
5

前安倍政権が「種苗法」という法律の改定案を
国会に提出して、2020年12月に可決されまし
た。

実は別名モンサント法と呼ばれ、他国では絶対
に受け入れられなかった過去を持つ法律なので
す。

その前に2018年4月には「種子法」も廃止さ
れてしまいました。

それは国が率先して、米、麦、大豆の苗を品種
改良したり、毎年安全な苗を農家に販売してい
るという農業の根幹です。

農家はそれらを植えて、コメなどを栽培してい
るのです。

この「種子法」廃止の理由は民間業者が参入
できるようにするという、なんとなくそれだけ
を聞けば規制緩和で良さそうに思えますが、
苗業界にはモンサントというメジャー企業が
日本市場を虎視眈々と狙っているのです。

モンサントは遺伝子組換えや、人体に影響ある
と言われる農薬を売る悪名高き企業です。

政治家に強いつながりを持っているのと、
米国の強い圧力もあって、日本はコメの輸入
ではなく、何とその手前の苗から市場の開放
を実施しているとも言えます。

元農水大臣による危機意識を高めるには必読
の一冊です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 食です
感想投稿日 : 2021年3月30日
読了日 : 2020年1月31日
本棚登録日 : 2020年1月31日

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