最後のトキニッポニア・ニッポン: トキ保護にかけた人びとの記録 (ノンフィクション知られざる世界)

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  • 金の星社 (1998年12月1日発売)
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ニッポニア・ニッポン、この名前には聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか。
ニッポニア・ニッポンとは、トキの学名です。
トキは、ペリカン目トキ科トキ属に分類される鳥類で、日本を象徴する鳥として知られています。

学名にニッポンがつく程のトキ、日本で産まれ、育った日本産のトキは残念ながら2003年に最後の1羽であった「キンちゃん」が亡くなり絶滅してしまいました。

多くの人々がトキの保護に奔走した記録。
(第45回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)

<キンちゃん(最後のトキ)>
トキのキンちゃんとは、日本産最後のトキで、宇治金太郎さんに餌付けされていたメスのトキです。キンちゃんは1968年に佐渡トキ保護センターに移され、人工繁殖に参加しましたが、卵を産むことはありませんでした。キンちゃんは2003年に亡くなりましたが、その間に中国から贈られたトキの子どもたちが日本で繁殖し、野生復帰を目指しました。 キンちゃんは日本のトキの復活に大きな貢献をしました。

<現状>
中国から贈られたトキを育て、繁殖させ、 2008年から毎年、佐渡トキ保護センターがトキの放鳥を行っています。放鳥されたトキは、田んぼや水路などで餌を探したり、ペアを作ったり、巣を作ったりしています。放鳥されたトキの中には、野生で繁殖に成功したものもいます。 2020年9月24日時点で、佐渡島の野生下で生息するトキは推定458羽になりました。2022年10月14日時点で、推定569羽になりました。これは、2008年からの放鳥事業の開始以来、初めて500羽を超えたことを意味します。トキの放鳥は、日本の絶滅危惧種の保全にとって重要な取り組みです。

<あらすじ>
この本は、日本産最後のトキである「キン」を中心に、トキの歴史や絶滅の危機に陥った原因、そしてトキ保護に尽力した人々の記録を紹介しています。
トキは、ニッポニア・ニッポンという学名を持ち、日本を象徴する鳥として知られていますが、狩猟や開発などによって生息数が激減しました。 1925年から1926年にかけて、日本ではトキが絶滅したと思われていましたが、その後佐渡島や静岡県でトキが発見されました。1934年には天然記念物に指定され、1952年には特別天然記念物に指定されましたが、2003年にキンが死亡し、日本産のトキは絶滅したとされました。しかし、中国から送られたトキの子どもたちが日本で繁殖し、野生復帰を目指して放鳥されています。この本は、トキの美しさや生態を伝えるとともに、トキと人間との関わりや自然保護の問題を考えさせる作品です。

本の概要

内容(「BOOK」データベースより)

ニッポニア・ニッポンの学名をもち、かつて日本中に生息していたトキは、ついにたった一羽となった。トキ色の美しいつばさを、佐渡の大空でみることは、もうないのだろうか?トキ保護に命をかけてきた人たちの、全記録。

内容(「MARC」データベースより)

ニッポニア・ニッポンの学名をもち、かつて日本中に生息していたトキは、ついにたった一羽となった。トキ色の美しい翼を、佐渡の大空でみることは、もうないのだろうか? トキ保護に命をかけてきた人たちの全記録。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月22日
読了日 : 2023年10月22日
本棚登録日 : 2023年10月22日

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