ドS作家と思っている遠田順子さん。登場人物へのこれでもかといういじめっぷりと、その先に見える光のせいで読む手が止まらない作家のひとりで有ります。
この作品は大衆演劇を舞台にした、禁忌的な2代に渡る恋愛物語ですが、ギチギチに痛々しいお話で遠田節全開です。ここの所テイストが少し変わったなと思っていましたが、それもなかなか良かったので器用な人なんだなと思っていましたが、やはりこちらが本性か。
ディープに倒錯した世界観で悪酔いしそうな展開ですが、女形という華やかで倒錯した明るさが中和してくれて読み心地は良かったです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年6月17日
- 読了日 : 2021年6月14日
- 本棚登録日 : 2021年6月14日
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