「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい―――正義という共同幻想がもたらす本当の危機

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2013年8月23日発売)
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本棚登録 : 713
感想 : 71

刺激的なタイトルなので、犯罪被害者と犯罪の事を掘り下げた本かと思ったら、社会派エッセイの一冊でした。
思想的にフラットと思っていても、この本を読むと自分の考えがいかに世間の一般感情に左右されているか痛感します。
森氏の誤解を恐れない方向性はオウムをリアルタイムで追った「A」を読むとよく分かりますが、実際世間の誤解は避けられないし、やはり受け入れられない部分もあります。
それでも、皆が常識だと思っている事柄が、実際は世間体や思考停止で俎上に上げない様にしている事が沢山ある中で、「どういう主張であれ、みんなでしっかり議論しようぜ」という姿勢はとても支持できます。
視点によって世の中の見え方が違う事を理解する事と、相手の視点を想像して分かり合おうとする姿勢は本当に大事ですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年7月20日
読了日 : 2021年7月18日
本棚登録日 : 2021年7月18日

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