ビブリオ古書堂はライトノベルの会社から出ていますが、エンターテイメント性はある程度あるものの、内容的にはライトノベルというものではないと思います。普段本を読んでいる人にも十分アピール出来る普遍性のある小説だと思いました。
さて、そのビブリオ古書堂に出てくる本はどれもこれも古典作品ですが、好きな作品に出てくると読んでみたくなるのが人情。そういう意味でもとてもいい本だと思います。
その中でも「せどり男爵数奇譚」という本が気になって仕方がなかったのでいい機会と読んでみた次第です。思ったようなミステリーではなく、せどり男爵といわれる男を取り巻く古書にまつわるエピソードが連作として書かれています。古書がいかに人を狂わせるかという事が主眼に書かれていて、読めば読むほど古書マニアと読書好きは違うものだと思います。エログロ的にかなりえぐい話もあります。
所謂業界小説という側面からも読めそうですが、そうだとするとずいぶん物騒な話ではありますね。
ちなみに「せどり」というのは古本屋で価値のある本が安値で売られているのを買い、転売して利益を得る仕事の事です。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年11月29日
- 読了日 : 2017年11月29日
- 本棚登録日 : 2017年11月29日
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