とても面白くて時にホロリとさせられる人情噺みたいなほのぼの作品でした。
糸問屋の商いのほかに何の趣味も取り柄も持ち合わせていないと自他ともに認める徳兵衛だが、還暦を過ぎた61歳で自分も悠々の隠居生活に憧れて自ら宣言して現役を退く!
踏み切ったは良いけど時間の過ごし方に戸惑うばかりの毎日。そこへ突然現れた孫の千代太(8歳)が激動の隠居生活に誘なう発端になり、千代太の成長と期せずして徳兵衛の再成長がシンクロして行く様子が面白おかしくて小気味よく展開する♪
千代太とその仲間たちが巻き起こす騒動は想像以上の含蓄と影響を徳兵衛に与えて行くし、それを感受する感性を保有している徳兵衛もなかなかに素敵です。
あの高田郁のあきない世傳シリーズとどこか通じるものを感じながら読了。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年7月26日
- 読了日 : 2022年7月26日
- 本棚登録日 : 2022年7月24日
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