村田沙耶香さんの著書3冊目読破です。
みんな誰しも妄想というか、違う設定の世界の想像はしたことがあると思いますが、この方の作品はそんな想像でしか存在しないような世界を確実に言語化し、その上描写も細かく、設定はファンタジーのようなのに気味悪いほどの現実味が癖になります。
今作は特に、刺激的な描写が多く、まだ読破三冊目ではありますが、今まで読んだ2冊との刺激の違いに驚きました。
「人間が化学の力で繁殖する唯一の生物」となってしまった世界線での物語。「セックス」という概念が消えゆく世の中で、主人公は世界最後のアダムとイブになってしまうのか...。
物語の中では、歴史の中で起り、今もこれから起きていく『変化』を『グラデーション』と表現していて、ここがとても好きでした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年10月8日
- 読了日 : 2023年10月8日
- 本棚登録日 : 2023年10月8日
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