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SF、サイコホラー、クラシックなラブコメ、バディもの、孤独について書かれた作品が好きです。むかし読んだものも並行して登録しているので、更新頻度は高めです。読む方が不快に思う文章を書くかもしれません。
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ある町で、ある外科医が妻の体をバラバラに切断し、体の一部を四人のこどもの体内に埋めこんだ。外科医は死刑になり、四人のこどもはそれぞれ別の孤児院へと送られ、その後の行方は杳として知れない。
過去に主人公が祖父から聞いた猟奇的で奇妙な事件。真偽すらも曖昧なその出来事を掘り返そうと手を伸ばすたび、同様の、おぞましくも魅惑的な別のエピソードが立ち現れる。
主人公、主人公の祖父、周囲の人々、そして四人のこどもたち。彼らの物語は聞かせてもらった。私もそろそろ支度をして、パラダイス・モーテルに行くことにしよう。
2012年05月14日
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book_海外
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善意の隣人や慣れ親しんだはずの身内がじわじわこちらを侵食する。似た傾向の作品をあげるなら、悪意の温度を感じさせないハイスミスの短編の方が好みですが、搦め手のように追い詰められていく嫌な感じをより内側から追体験したい、というのなら迷わずシャーリイ・ジャクスン。うう疲れた。
2012年05月10日
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book_海外
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実直に生きる人びとの短編集。真面目に生きるということは立派なことだけど、それが何よりも褒め称えられる性質であるならば、映画や小説内であれほどアウトローな人間がもてはやされることはないだろう。
それを知っている優等生は辛い。さりとてどうしようもない。
あり得たかもしれない人生を不意に自覚し、失った可能性を大仰に嘆くわけでもなく、ただそういうものだと静かに噛み締める姿がせつない。
2012年05月02日
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book_海外
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3つの物語が互いに異なる層をなし、中心に位置する“ゆみに町”は少しずつその様相を変えていく。
ゆみに町の変化は無機質で捉えどころがなく、どこかのレイヤーで展開する「クリストファー・ロビンをさがすもの」の物語は暗くて残酷だ。それでもこの本には、どん詰まりの閉塞感ではなく、ここを起点として、どこかちがう場所へと行けそうな開放感を覚えた。雲マニアはもう少ししっかりしてください。
2012年04月28日
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book_国内
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ある場所で立ち止まった人たちが、自分なりの一歩を踏み出す短編集。設定に捻りが効いていて、どれも優しい読了感。「なみうちぎわ」と「小梅が通る」が特に好き。
2012年04月28日
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book_国内
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人間は色々なもので自分を構成する。富、出自、名誉、境遇。成してきたこと、これから成すこと。けれども仮に核の部分が空っぽだとしたら、その人にとって、それは何の意味があるだろう。
主人公のシルバーは自分の核を見失った少女だ。彼女は卵が一直線に転がり落ちるほど斜めに突き立った家で育ち、母親を転落死で亡くした。孤児となった彼女に世間はあまり優しくない。はじめ、世間の代表格のようなミス・ピンチのもとへと送られ、次いで、灯台守のピューのもとに引き取られる。
シルバーの境遇は傍から見ていると幸福とは言い難い。けれども彼女が語る彼女の物語は魅力的で、そこには痛みとともに常にユーモアが漂う。それは引き取り手のピューが、自分の核を失くした彼女に対して、それを取り戻す方法――“物語ること”を教えたからだろう。
“わたしは泣き出し、それを聞いてピューは悪いことを言ったと思ったのだろう、わたしの顔に触れて、涙をそっとなぞった。
「それもまた一つの話だ。自分を物語のように話せば、それもそんなに悪いことではなくなる」”
堅固な陸と、夜の海とのあいだにあるような小説だと思った。どっしり構える陸は、ゆるぎなく、人生に疑問を差し挟ませない。寄る辺ない海の上では、いつか何処かに流されてしまう。灯台はその中心に存在し、両方を等しく照らす。
物語るという行為は幸せを約束する切符ではない。それはおそらく、港へと戻る道筋を照らす灯台の光そのものだ。シルバーはどこに行っても異分子で、物語はその事実をなかったことにはしてくれない。けれどもそれが照らす光さえあれば、時間を超えて、夜の海にだって漕いでいける。
2012年04月06日
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book_海外
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