僕が殺した人と僕を殺した人 (文春文庫 ひ 27-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2020年5月8日発売)
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本棚登録 : 784
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一万円選書で選んでいただいた本作、この機会がなければ読むことがなかったと思うと貴重な機会をいただいたことを感謝せずにはいられません。1985年頃の台湾の雑多な雰囲気がリアルに映し出され、匂いすら感じられるほど。特に蛇の匂い、かつて香港で嗅いだ時のことがまざまざと思い出されました。作品通してとても少年とは思えないほどの言動が繰り広げられ、実に濃密。サックマンが誰なのか分かった時の衝撃は忘れられません。回想がオープニングに戻る構成にも唸らされます。忘れられない作品になりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年9月27日
読了日 : 2022年9月27日
本棚登録日 : 2022年9月13日

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