漁師の愛人

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年12月16日発売)
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本棚登録 : 616
感想 : 105
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何年ぶりかに読んだ森絵都さん。
以前読んだときに持った瑞々しいイメージはそのままに、大人が楽しめる作品になっているなと感じました。
それぞれ独立した短編ですが、「少年とプリン」「老人とアイロン」「ア・ラ・モード」に出てくる男の子は同じ少年に思えました。理不尽と思うことに立ち向かうところ、周りは疑問に思っていないことに異議を唱えるところが面白い。やっかいな性格ではあるけれど、憎めないなと思えるキャラクターでした。
「あの日以降」は重苦しくない語り口ですが、いろいろと考えるところがありました。あの日以降、多くの人の人生や考え方が変わった。思いだすのはつらいことだけど、あの日感じたことは忘れてはいけないな。
「漁師の愛人」は大人の恋愛の複雑さと滑稽さがビシビシ伝わってくる。
こんなに良い作家さんなのに、どうして前に読んでからこんなに読まずにきてしまったんだろうと反省。森さんの他の作品もたくさん読んでいきます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年1月24日
読了日 : 2018年1月18日
本棚登録日 : 2018年1月18日

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