個人的には、大学時代に観た「シェルタリング・スカイ」以来の
ベルナルド・ベルトリッチ監督作品。
「ラスト・エンペラー」や「シェルタリング・スカイ」といった壮大なテーマとは違って、ある男の子の、ある一週間を、ある地下室の中だけで綴った作品。
映画について知り尽くした監督がその限られたスペースに何を描きたかったか、そこに惹かれた。
不登校だった、ロレンツォは、学校のスキー合宿にいくといって、一週間家を空けることを思いつく。
母は暗い暗い不登校の我が子の決意を喜びながら、かつ心配しながら送り出すのだが、実は自分のマンションの地下に隠れて一週間を過ごすロレンツォ。
そこに異母姉弟の麻薬づけの姉が転がり込んで一週間を過ごす。
「一人は最高だよ」
こう言い放つ、ロレンツォ。
すでに家族を持ってしまった自分からすると「ガキが!」とか思ってもみるのだが、
でも絶対にこう思う時期はあるはずで、そしてそれを行動に移せることがどんなに貴重で尊い経験なことかも知っている。
この時代のヨーロッパの政治状況を知っていれば、なお楽しめたかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
【映画】洋画
- 感想投稿日 : 2014年5月12日
- 読了日 : 2014年5月12日
- 本棚登録日 : 2014年5月3日
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