つい最近まで米政府で次世代エネルギー開発を担当していた,ほぼ現役の技官による水素エネルギー利用の将来展望.
近い将来にも水素自動車が実現するとか,燃料電池コジェネシステムが普及するなどの甘っちょろい期待をコナゴナに打ち砕き,水素エネルギー社会実現には如何に多くの努力とブレイクスルーが必要か,また,そこに至るまでには,人類はどれほど多くの自然環境を永遠に失うと予測されるかが冷徹かつ客観的に語られる.著者の主張を一言で述べれば,「既に多くのことは手遅れだ.しかしやらねばもっと悪くなる」ということになろうか.
ちょっと不審に思ったのは,水素燃料内燃機関自動車についてホンの僅かしか述べていないこと.これは何故なのだろう.
読書状況:読み終わった
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本・雑誌
- 感想投稿日 : 1999年12月31日
- 読了日 : 2011年6月13日
- 本棚登録日 : 1999年12月31日
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