科学的に元気になる方法集めました

著者 :
  • 文響社 (2017年2月1日発売)
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<堀田秀吾(ほったしゅうご)>
明治大学法学部教授。言語学博士。言葉とコミュニケーションをテーマに、言語学、邦楽、社会心理学、脳科学などのさまざまな学問分野を融合した研究を展開。

内容:
ストレスフルな現代社会を生き抜くための「元気になる方法」を紹介した1冊。科学にもとづいており、ハーバード、NASA、東大、理化学研究所など、世界中の研究機関で「効果あり!」と証明されたものを紹介。
・著者本人が様々な方法を知りたくてこの本を作った。

感想:
「あぁ、これはなんとなく元気が出そうだな」と、効果がありそうなのは感覚的にわかる。
それがさらに、どういうメカニズムでカラダや心に効果があるのか丁寧に書かれているので読んでいて面白い。説得力がある。

気分転換は上手な方だが、自分のストレスをいつも見て見ぬしてスルーしている気がする。自分のストレスの原因を知り、元気に過ごせる方法を知って切り抜けたい。自分を休める方法、自分の機嫌を治す方法を知っているって大事だと思う。

メモ:
すぐにできる、元気になる方法!

●「とにかくやり始める」ことが「やる気スイッチ」になる。
・・・人はやり始めなければ集中ができないように出来ている。考える・心で念じるより、実際の動作の方が脳に与える力が強い。
→作業をやり始めてやる気スイッチが入ると、今度はやめられなくなる性質がある。

●フェイクスマイルの効果はすごい!
・・・そもそも人が笑顔になるのは「楽しいから」「幸せだから」ではなく、笑うから楽しくなるし、幸せになる。
別に楽しくなくたって良い。笑顔になれる人は、無表情な人よりもお得に人生を送れるということ。

●楽しい動きをすると、楽しくなってくる
・・・スポーツ選手のガッツポーズには、「パフォーマンスを上げる」・「勢いづけるため」の意味がある。大事な面接、重要な仕事の前、落ち込んだ時に効果あり。全力でジャンプする、手足を振る、変なダンスを踊る など。

●姿勢を正す効果
・・・「テストステロン」ちう決断力・積極性・攻撃性・負けず嫌いなどのホルモンが増加する。チャレンジ精神と、戦う勇気。日本人は猫背なので海外で犯罪者に狙われやすい。胸を張るという行為は相手にとっても堂々として見える。
・また、胸を張ることは「自信がありそう」と周りに思わせる。面接や会議の前にトイレで胸を張って深呼吸をしてみる、姿勢を正してみることは◎
・リーダーが胸を張って堂々としていると、周りは安心感を持ってストレスが和らぐとも言われている。頼られる存在であるべき人はぜひここぞというときは少し胸を張って。

●アイデアやひらめきは、ボーッとしている時にふと浮んでくるもの。
・・・集中している時は脳の一部に血流が多くみられるが、リラックスしたらその他の脳の部位にエネルギーが行き届くため。考え事があるときほど、散歩、風呂、ボーっとするときは必要。

●小さな小さな成功体験を積み重ねる。
・・・「一日一善」「子どもに好きだという(一日一回)」「二度寝しない」など。人は自分で設定した目標をクリアできると満足出来る。成功体験は脳の快楽物質、ドーパミンの分泌を促進し元気になる。
●大きな目標は、周りに話す、SNSのアップする、紙に書いて毎日眺める
・・・人は他人の前で発表した自分の言動に矛盾しないように行動しようとするため、効果あり。
周りも協力したり背中を押してくれる。

⇒小さな目標も大きな目標も紙に貼る、スマホの壁紙にメモするなど、毎日目に入るところに書いておくと◎

●作業に「ノリ」がほしいときは、声も出す(心の中でOK)
ジャンプの時に「ジャンプ!」といいなが飛ぶ、
格闘技選手がパンチの時に「シュッ!」と声を出すとキレがよくなる。「よし!」「いける!」「よっしゃ!」「せーの!」「今日はサクサク進む、サクサク進む・・」と心で声を出すだけでも勢いやノリがつき効果は上がる!

●あとひと踏ん張りしたい時は、時間を測って「あと〇分!」とゴールを見ながら仕事をする。
・・・人はラストスパートでやる気になるもの。ドーパミンが出る。勉強なら、タイマーをかけて「55分勉強して5分休む」よう設定し、残り時間を意識しながらやると終盤にギアがかかる

●「逆に楽しい!」と、「なりきり」作用を利用する。
「渋滞がひどすぎて逆に楽しくなってきた」
「やること多すぎてハイになってきたー」
「ピンチは成長のチャンス!」「大変だ!だから面白い」 最悪、しんどい、無理・・となっているよりも切り替えた方が自分が楽。
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元気を出すために「やってはいけない」週間:

●ののしり言葉は自分が損。
→議論などで反対意見があったとして、それが正当な内容だったとしても、ネガティブな表現、人をののしるようなニュアンスを加えてしまうと、相手の感情をむやみに刺激することになり話し合いにならない。
怒りの行動は一瞬我慢して。言葉を置き換える、トイレに立って深呼吸。出してしまうと相手に悪い印象を与えて損。

●感情がネガティブの状態の時は、悪いことばかり考えてループに落ち込みやすい。自分がダメ人間なのではなくて、そんな部分が「気になりやすい状態にいる」ということを知って。負の場所や情報から離れて気分転換して。

●「減点法」で人を見ない。
脳にはネガティブな情報のほうに価値を見出しやすい傾向がある(ネガティビティ・バイアス)。人の悪いところは目に入りやすいが、いいところを見つけていく加点法で人と接するのが自分の心にとっても良い。自分がイライラしない。

●威張らない。人は自分が権力を持ったとわかった途端、他者に対する思いやりを失ったり、相手の立場で考えることが出来なくなるという研究結果がある。
超一流の人ほど謙虚。
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心の整え方:
●青空を見上げる
→空の色で神経が落ち着き、姿勢が正されることで気分が整う
●自分でお茶をゆっくり淹れ(ティーバッグでOK)、何もしない時間をつくることで脳がリセットされる(デフォールト・モード・ネットワーク)
●コーヒー豆の香りをじっくり嗅ぐ
→コーヒー豆の香りには、睡眠不足や疲労の原因とされている「活性酵素」によって破壊された脳細胞を呼び戻す効果がある。コーヒーを淹れなくても豆でも効果あり。
●ゆっくり息を吸い、一息20秒かけて吐き出す深呼吸。→ギアが入った脳を強制的に休ませる。
●不安の原因を特定し、やるべきことを明確にすると心のモヤモヤ・ざわつきはおさまる。人間にはもともと危険を予知・察知して行動する不安という行動が本能として備わっているので、脳は放っておいても勝手に不安になる習性がある。
●勝負(プレゼン、面接etc)の直前に「不安」を描きだすとパフォーマンスが高まる。頭の中にはインプットしたものでいっぱい、不安もワーキングメモリとして脳を埋める。書き出して、自分が不安になっていることを認めたうえで頭から追い出す。

●イライラしたら糖分をとる、ごはんを食べる。
●「手浴」は温泉に入ったような幸福感を得られる
38度の温水で手を温めるのが◎。不調の緩和、前向きな言葉を発する、やる気がアップする、リラックス効果あり。ぼーっとすることも効果あり。
●泣くことはストレス解消にいいが、
悲しみよりも感動の涙のほうが効果がある。
●朝起きた時に、息が上がるくらいの運動をすると、脳がベストな状態に覚醒する(血の巡りがよくなり脳に酸素がまわる)。学力アップ!
●朝、41度の集めのシャワーを浴びると自律神経が整ってくる。3~5分、首・肩・背中にかける。そのまま38~40度のお風呂につかるともっと疲れが取れる。仕事前にシャワー、リラックスしてのぞみたいならそのまま風呂がおすすめ
●1週間に5回、身近な人が喜ぶことをする→自分の幸福度が高まる。物をリサイクルする、ありがとうと伝える、笑わせるとかでOK。ボランティアをしている人は幸福度高い。
●食事をするときは「これから仲良くなりたいな」と思う人を誘うと◎。おいしいものを食べると気分がよくなる、相手の知らない一面が見える。
●スキンシップは幸福度を高める。指圧マッサージでもセロトニンとドーパミンが分泌される。
●人と関わる気になれないときは動物とふれあうことでセロトニンを増加させることができる。犬を飼ったら散歩で日光を浴びたりもできて◎世話することも自己肯定感を高める。だけど、ネコカフェとかに行くのも◎

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感想投稿日 : 2023年9月26日
本棚登録日 : 2023年9月26日

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